Classici giapponesi con furigana
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こいとじってときんちゃくきり
恋と十手と巾着切
山中 貞雄
Leggi 恋と十手と巾着切 (こいとじってときんちゃくきり) di 山中 貞雄 (やまなかさだお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.138 caratteri · 25 schermate
お絹は呆然と立ちすくむ。
三次は穴があれば入りたい気持ち。居たたまれず走り去る。
見送る呆然たるお絹。勝坊は何が何だか分らない。(F・O)
S=川端
川面に垂れ下った柳。静かな流れ。
柳に凭れて三次の淋しい顔。
T「俺は巾着切」
と言って、
T「あんな堅気の娘さんに……」
と言って、
T「俺の様なやくざ者が惚れるのは間違いだ」
泌々と独り言。
T「俺にはあの娘さんを倖せにする事ァ金輪際出来ねえ」
と悲痛な顔。
T「諦めろッ!」
と力強く言って歩き出す。
T「そうだ、綺麗さっぱり諦めるんだ!」
急ぎ足にすたすたと橋の袂にまで来た時、一人の浪人者とどんと突き当ってはずみを喰らって三次すってんどうと倒れた。浪人鵜飼三四郎、御免と一言謝罪してすたすたと去る。
三次起き上って見送った。
やがてニヤッと笑って、右手には三四郎の紙入れが握られてある。
去って行く三四郎。
橋の上で三次。
紙入れの中味を調べると、金と一緒に出て来たのが仇討赦免状(大写)。
T「いけねえ!」
と三次驚いて、
T「これァ返してやらなくちゃ」
と急いで三四郎の後を追って走り去る。
S=附近の通り
三次走って来て三四郎を見失ってウロウロして居ると、一方、道から五六人ばたばたと逃げて来た。