Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きょうふおう

恐怖王

江戸川 乱歩

Leggi 恐怖王 (きょうふおう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 66.038 caratteri · 133 schermate

Aozora Bunko

窓にはみんな鉄格子がはめてありますしね」

蘭堂が云うと、

「ホホホホホ、そんなことであの恐怖王が閉口すると思っていらっしゃるの。駄目よ。あいつにかかっては、入口があろうとなかろうと、番人がいようといまいと、そんなこと眼中にありやしませんわ。魔法使なんですもの。今夜あたり危くはないこと」

と、益々いやなことを云い出すのだ。

そこで二人は、恐怖王の力量について、盛んに議論をしたものだが、美女というものは、感情が激すれば激する程美しく見えるものである。しかも、夏子の場合は、その上に例の未亡人の色っぽさがついて廻るのだから、相手を悩ますこと一通りでない。

結局夕方まで話込んで、又この次訪問する口実を残して置いて、夏子は帰って行ったが、その夜十二時頃、夏子の言葉が讖を為して、恐ろしい事が起った。

もう床についていた蘭堂は、けたたましい電話のベルに目を覚し、受話器を取ると、相手は出し抜けに、

「大江君、すぐ花園京子さんの所へ行って見給え。そして、君の敵がどんなに正確に約束を守るかを知り給え。君はよもや京子さんが握っていた赤鉛筆の警告状を忘れはしまい。サア、今すぐ行って見給え」