Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あくじゅうへん
悪獣篇
泉 鏡花
Leggi 悪獣篇 (あくじゅうへん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 36.715 caratteri · 73 schermate
「ぽたりと落ちて、毛虫が頸筋へ入ったとすると、叔母さん、どっちが厭な心持だと思います。」
「沢山よ、銑さん、私はもう、」
「いえ、まあ、どっちが気味が悪いんですね。」
「そりゃ、だって、そうねえ、どっちがどっちとも言えませんね。」
「そら御覧なさい。」
説き得て可しと思える状して、
「叔母さんは、その婆を、妖物か何ぞのように大騒ぎを遣るけれど、気味の悪い、厭な感じ。」
感じ、と声に力を入れて、
「感じというと、何だか先生の仮声のようですね。」
「気楽なことをおっしゃいよ!」
「だって、そうじゃありませんか、その気味の悪い、厭な感じ、」
「でも先生は、工合の可いとか、妙なとか、おもしろい感じッて事は、お言いなさるけれど、気味の悪いだの、厭な感じだのッて、そんな事は、めったにお言いなさることはありません。」
「しかしですね、詰らない婆を見て、震えるほど恐がった、叔母さんの風ッたら……工合の可い、妙な、おもしろい感じがする、と言ったら、叔母さんは怒るでしょう。」
「当然ですわ、貴郎。」
「だからこの場合ですもの。やっぱり厭な感じだ。その気味の悪い感じというのが、毛虫とおなじぐらいだと思ったらどうです。