Classici giapponesi con furigana
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あくじゅうへん
悪獣篇
泉 鏡花
Leggi 悪獣篇 (あくじゅうへん) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 36.715 caratteri · 73 schermate
この七本竹の継棹なんぞ、私には勿体ないと思うたが、こういう時は役に立つ。
一つ畳み込んで懐中へ入れるとしよう、賢君、ちょっとそこへ休もうではないか。」
と月を見て立停った、山の裾に小川を控えて、蘆が吐き出した茶店が一軒。薄い煙に包まれて、茶は沸いていそうだけれど、葦簀張がぼんやりして、かかる天気に、何事ぞ、雨露に朽ちたりな。
「可いじゃありませんか、先生、畚は僕が持っていますから、松なんぞ愚図々々言ったら、ぶッつけてやります。」
無二の味方で頼母しく慰めた。
「いやまた、こう辟易して、棹を畳んで、懐中へ了い込んで、煙管筒を忘れた、という顔で帰る処もおもしろい感じがするで。
それに咽喉も乾いた、茶を一つ飲みましょう。まず休んで、」
と三足ばかり、路を横へ、茶店の前の、一間ばかり蘆が左右へ分れていた、根が白く濡地が透いて見えて、ぶくぶくと蟹の穴、うたかたのあわれを吹いて、茜がさして、日は未だ高いが虫の声、艪を漕ぐように、ギイ、ギッチョッ、チョ。
「さあ、お掛け。」
と少年を、自分の床几の傍に居らせて、先生は乾くと言った、その唇を撫でながら、
「茶を一つ下さらんか。