Classici giapponesi con furigana
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あいのごとく
愛のごとく
山川 方夫
Leggi 愛のごとく (あいのごとく) di 山川 方夫 (やまかわまさお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 103.908 caratteri · 210 schermate
「敵前上陸の?」と信二は訊いた。朝鮮での戦争がはじまり、やがてひと月がたとうとしていた。
「タンクをのっけて?」と彼はいった。
「さあ、そこまで聞いてないさ。でも、なんでもまるで映画みたいだっていうぞ。こう、正面が四角くって、平たい板のさ、海のいろをした舟艇でさ、A3とかなんとか、そこだけは白くはっきりと字が書かれている、あれが猛烈なスピードで接岸したり待避したり、江ノ島のみえる海でぐるぐるまっ白な波を蹴たてて演習をやってるんだってよ。いいねえ。あの板は、接岸すると同時に前に倒れるようにできているんだ」
「小林さん、戦争に行ってたのかい」と信二はいった。
「よしてくれよ、荻村やあんたの兄貴と同い年だぜ、こうみえても」小林はくさったように口をまげた。「じょうだんじゃない、おれたちのなかで戦争を知ってるのは、ダーチーだけだよ」
「ダーチーが?」
「そうさ、やつはあれでポツダム中尉なんだぜ」
信二は知らなかった。小林はあわてた顔になり、話をもとに戻した。「空には飛行機が舞ってる。沖には駆逐艦がずらり。ちょっといいなあ、おりゃ戦争ってやつは好きだな。ひりひりするくらい、あのころがなつかしいね。