Classici giapponesi con furigana
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わがあいするしじんのでんき
我が愛する詩人の伝記
室生 犀星
Leggi 我が愛する詩人の伝記 (わがあいするしじんのでんき) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 116.728 caratteri · 231 schermate
だから礼金とか賄賂とかいうあやふやなものは、一銭も存在しない、本屋はどんな場合でも印税以外は払わないし、作家も印税以外は取らない、これくらい金にきれいな社会はないのである。三好達治と私の口論も贔屓からわたり合っただけで、お互に本一冊出して貰ってさえなかった。作家というものはそんな変な人間の群なのだ、その群の喧嘩最中に喧嘩口論が一等きらいな何時も臆病そうに見える堀辰雄の一言が、うまく三好と私とを黙りこませたのは、平常温和しい堀の口利きだったからであろう。
その全集出版後、八年くらい経って堀辰雄の告別式のあった増上寺の廊下で、私は三好達治に会い、ずっと顔を近寄らせて堀もとうとう亡くなったという合言葉の黙諾で、ちょっと立話をしてお互にスズしい顔つきで別れた。三好達治も年をとり、私も退引きならぬトシヨリになっていた。
昔、『驢馬』という同人雑誌を出していた時分にも、編集その他の事で寄りがあると、いままで黙っていた堀辰雄が何か決めなければならない話を一つ持ち出すと、それが何時もとおってその通りになることだった。中野重治だの窪川鶴次郎、佐多稲子、西沢隆二(ぬやま・ひろし)、宮木喜久雄という人達も、遠慮ぶかく少々吃りながら(堀は少々吃りだった)、物を言う堀に重要さを見出していたし、多くを喋らない人の徳を持った堀は、少し