Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あるおんな

或る女

有島 武郎

Leggi 或る女 (あるおんな) di 有島 武郎 (ありしまたけお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 205.655 caratteri · 406 schermate

Aozora Bunko

「まあこれが古藤さん? なんてこわい方になっておしまいなすったんでしょう。元の古藤さんはお額のお白い所だけにしか残っちゃいませんわ。がみがみとしかったりなすっちゃいやです事よ。ほんとうにしばらく。もう金輪際来てはくださらないものとあきらめていましたのに、よく……よくいらしってくださいました。岡さんのお手柄ですわ……ありがとうございました」

といって葉子はそこにならんですわった二人の青年をかたみがわりに見やりながら軽く挨拶した。

「さぞおつらいでしょうねえ。お湯は? お召しにならない? ちょうど沸いていますわ」

「だいぶ臭くってお気の毒ですが、一度や二度湯につかったってなおりはしませんから……まあはいりません」

古藤ははいって来た時のしかつめらしい様子に引きかえて顔色を軟らがせられていた。葉子は心の中で相変わらずの simpleton だと思った。

「そうねえ何時まで門限は?……え、六時? それじゃもういくらもありませんわね。じゃお湯はよしていただいてお話のほうをたんとしましょうねえ。いかが軍隊生活は、お気に入って?」

「はいらなかった前以上にきらいになりました」