Classici giapponesi con furigana
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あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
Leggi 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 113.554 caratteri · 228 schermate
私はいやではあったがしかし今となれば、この忌わしい事件の渦中から遁れたい願いをもっていた。一日でもこの事件のために頭をいためることは不愉快でもあり、無益なことでもあったからである。
「なるべくならばだ、そのビールだけで向うが我慢するようにして来てくれたまえ。金だとかなりやられるからな。」
Oが抜目なく言った。Hもそれに賛成した。
「どうでもビールでさよならをするんだね。」とHも言った。
「額を破っておいてビール半ダースで、けりがつけば面倒はないがね。」私は苦笑した。
私はともかくビールを持って、すぐ近所にあるかれの開いている料理店――といっても、ほんの小さな飲屋を訪ねた。昨夜私に食ってかかった女がでてきて、私を見ると同時に手みやげを見た。
「すこしお待ち下さいまし。」と言って奥へ這入った。
間もなく男が出て来た。額から頭一面に繃帯を施した、見るからに不愉快な容貌をしていた。眼の円い小悧巧そうなところがあった。
「さあ。どうかお上り下さい。」
お世辞よく言った。私は頭の方は痛むかどうかと、私としては落ちついた丁寧な言葉で言うと、
「かなり痛みますので寝ていたのです。