Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
Leggi 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 113.554 caratteri · 228 schermate
「おかみのことは正確だね。」と私はいった。
「仕事だから正確だね。」
私はやっと落ちついて、これから始めようと思っていた仕事が、また明日ああしたとこへ行くことによって破壊される不幸な予覚をさえ感じた。みなこの小さな私の成長の上に様様な苦しみと邪魔をすると思った。今夜はまた私はしずかに詩作に耽ることを考えていた。人間の心が眼の光に働きかける心持を詩で現わそうと楽しんでいたのに、もうOの持ってきた毒矢はぴったりと私の優しい心をつき刺した。そして自棄に、荒荒しく煮え立てさせた。
私はOに言った。
「飲もう。くさくさしてきて室にいられないから。」
Oにはこの心持が見えていたらしく、冷やかに笑った。私はそれを感じると、心は二重の意味で限りない怒りに叫んでいるように苛苛しくなった。
「かねがあるか。」
「かねは作ればできるんだ。さあ出かけよう。」
私は二、三冊の書物を抱えて出た。私はいつもゆく質屋へはいった。そして書物を叩きつけておいて幾枚かの紙幣を袂に捩じ込んだ。
S酒場へは、かりがあって厭だというOを無理につれて行った。私もこの酒場へ行きたくなかった。厭な暗い陰気な心持になるばかりでも、他の明るいカッフェへ行きたかったが、今夜は此処へ来たかった。