Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
Leggi 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 113.554 caratteri · 228 schermate
」と言って、そとへ出た。
私達は街路へ出た。二人とも沈んで歩いて行った。
「あの子は死にそうな子だよ。あの子はきっと死ぬ――。」とSはまるで信じ切っているように言った。
「僕もそう思う。きっと近いうちにはね。あの子は一種の宗教的なものを、それが何だということをはっきり言えないが、そういう厳粛なものを容貌の内にもっていた。それはたしかだ。」
そう言いながらも、私はいつも悲しそうに、ときには居睡りしていたりした姿を思い出した。おかみの叱責のひまひまに隠れてやっていた彼の平和な居睡り――私にはそれがあの子の最も幸福な瞬間であったような気がした。そういうとき、ふいと目をさまして、にっと微笑するときのつみのない美しさ――。それも思い出された。
「あの子が死んだら花でもやりたいな。しかし余り出しゃばるようでいやだね。」
「そう。花はすこし変だね。しかし君でも僕でも、あの子のために祈ってやりたいね。なんだかことさらに祈るという言葉はいやだけれど、祈ってやりたいね。」
私は心からそう思った。あの短い苦しい生涯の花のない道を通ったかの女のために、私は心で、しずかにあの子を祝福してやりたいと思った。