Classici giapponesi con furigana
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あるむらのいつつのはなし
或る部落の五つの話
佐左木 俊郎
Leggi 或る部落の五つの話 (あるむらのいつつのはなし) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5917 caratteri · 12 schermate
」
「併し、被告は、神の力を信ずるという迷信から遠ざけて、医術を信じさせようとするような行為に出たことは、一度として無いではないか? 第一予審調書によると、被告は七年前、宮本キクに、被告の妻の手から竹駒稲荷大明神の御供物と称して、モルヒネを混入せる菓子を与えて、その発作的胃神経痛の疼痛を鎮めて以来、常に同一手段を用いて参詣客の病気を癒した二百七十三件の事実があり、被告杉沢清次郎が、藤原平三を憎んでの祈祷を機縁として、藤原平三の猟犬ジョンの頭を硫酸にて焼き、約二週間の後には、黄燐を塗った肉片を与えてその猟犬を死に到らしめるなど、一つとして、神を信ずるという迷信を遠ざけようとした手段とは思われない。」
「最早、医術の力を説いても無駄だと思ったからで御座いました。神の力だけを信じている農村の病患者を救うには、竹駒稲荷大明神の御供物、お神酒と言って医薬を施すより他には途がないものと思ったからで御座います。」
「――そうではあるまい! 被告は一度として貧しい祈祷者に薬物を混入した供物を与えた事実が無いではないか。これは、賽銭寄進物の多少によってその御利益の程度を暗示して、利得を計ったものと思うが、どうか?」