Classici giapponesi con furigana
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せんじょう
戦場
夢野 久作
Leggi 戦場 (せんじょう) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.769 caratteri · 51 schermate
「銃創の周囲に火傷があります」
「……というと……どういう事になるかね」
私はヤット軍医大佐の質問の意味がわかった。
しかし私は返事が出来なかった。……自分の銃で、自分の掌を射撃したもの……と返事するのは余りに残酷なような気がしたので……。
大佐は鬚の間から白い歯を露わしてニヤリと笑った。直ぐに次の負傷兵に取りかかった。
「そんならこの下士官の傷はドウ思うね」
「……ハ……やはり上膊部の貫通銃創であります。火傷は見当らないようですが……」
「それでも何か違うところはないかね」
「……弾丸の入口と出口との比較が、ほかの負傷兵のと違います。仏軍の弾丸ではないようで……近距離から発射された銃弾の貫通創と思います」
「……ウム……ナカナカ君はよく見える。そこでつまりドウいう事になるかね」
私は又も返事に困った。前の時と同じ理由で……。
「この脚部の創はドウ思うね。君が今連れて来た候補生だが……」
「弾丸の入口が後方に在ります」
「……というとドンナ意味になるかね」
「……………………」
「それじゃ君……コッチに来たまえ。この腕の傷がわかるかね」
「わかります。弾丸の口径が違います。