Classici giapponesi con furigana
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そうしゅ
操守
豊島 与志雄
Leggi 操守 (そうしゅ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9418 caratteri · 20 schermate
岡野は、両手で頭をかかえた。
「僕、僕はほんとに誓うよ。……その証拠には、こんど、彼女を、澄代を引張ってきてみせる。」
「どこに。」
「ここに。」
「ばか、ばかな、あなたは、ばかねお坊ちゃん……。」
もう彼女は、酔っていた。泣いてるのか笑ってるのか、自分でも分らなかった。
三
元来の呑気なおおまかな性質が、却って心棒となって、それに達者な八重次の助けもあり、時間も短かかったので、吉乃はわりに楽だった。何よりも「青柳」の家でないのがよかった。
それでも、調子は初めから狂っていた。
眼窩のくぼみが感ぜらるる、大きな、ひどく敏活な眼付。それから喉を使わないなめらかな声音で、「こんばんは、」と低く、次に調子よく、「前から、あなたのことはきいていて、逢いたいと思っていました。」――その二つが、ずっしりと胸にきて、吉乃は黙ってお辞儀をした。そしてさすがにぎごちなく、それを、そのまま押し通して落付いてしまった。
色古浜の着物、綴錦の帯、目立たない派手好みに、帯留の孔雀石の青緑色が、しっくり付いていた。三十五六の、きゃしゃな美貌で、見ようによって、ひどく色っぽくも皮肉にもなる眼付――それに一抹の疲れが見えるのは、眼窩のくぼみのせいらしい。