Classici giapponesi con furigana
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ぶんげいのてつがくてききそ
文芸の哲学的基礎
Leggi 文芸の哲学的基礎 (ぶんげいのてつがくてききそ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 49.519 caratteri · 98 schermate
むやみに人生だ人生だと騒いでも、何が人生だか御説明にならん以上は、火の見えないのに半鐘を擦るようなもので、ちょっと景気はいいようだが、どいたどいたと駆けて行く連中は、あとから大に迷惑致すだろうと察せられます。人生に触れろと御注文が出る前に、人生とはこんなもの、触れるとはあんなもの、すべてのあんな、こんなを明暸にしておいてさてかような訳だから技巧は無用じゃないかと仰せられたなら、その時始めて御相手を致しても遅くはなかろうと思って、それまでは差し控える事に致しております。もし私の方で申す人生に触れるという意味が御承知になりたければ今じきに明暸なる御答えを仕ってもよろしいが、ついでもある事だから、次の節まで待っていただきましょう。
御待遠だといかぬから、すぐさま次の節に移って弁じます。文学者の一部分で、しきりに触れろ触れろと云い、技巧は無用だ無用だと云っているに反して、画家の方では――画家は我々のように騒々しくない、おとなしく勉強しておられるから、むやみに三つ番は敲かれぬようであるが――しかしその実行しておられるところを拝見すると、触れるの触れぬのと云う事は頓着なくただ熱心に技術を研いておられるように見受けます。