Classici giapponesi con furigana
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いけぶくろのかい
文藝別冊[総特集]岡本綺堂
岡本 綺堂
Leggi 文藝別冊[総特集]岡本綺堂 (いけぶくろのかい) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 72.671 caratteri · 149 schermate
この時、下のかたの八つ手のかげより半七がそっと姿をあらわし、和吉とお冬の様子をうかがいて再び隠れる。)
和吉 (あと先を見返りながら。)お冬どん……お冬どん。
お冬 え。どうかしたの。
和吉 (縁に腰をおろす。)いっそ何んにも云わずにしまおうかと思ったのだが、それではやっぱり気が済まない。(声をうるませる。)わたしは思い切って何もかもおまえの前で白状するから、どうぞ落着いて聴いておくれ。いいかえ。びっくりしないで聴いておくれよ。いいかえ。
お冬 (不審そうに。)そんなに念を押してどんなことを話すの。
和吉 どんなことと云って……。(だんだんに興奮して。)さあ、それだからびっくりしないで聴いてくれというのだ。これ、お冬どん。(声をふるわせる。)おまえは若旦那がどうして死んだのだと思っている。
お冬 舞台で使う勘平の刀がいつの間にか本身に取りかわっていて……。それはおまえさんもよく知っているじゃありませんか。
和吉 それはわたしも知っている。誰よりも彼よりもわたしが一番よく知っているのだ。
お冬 おまえさんは若旦那と一緒に舞台に出て、千崎弥五郎を勤めていたんだから。