Classici giapponesi con furigana
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ぶんちょう
文鳥
Leggi 文鳥 (ぶんちょう) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.569 caratteri · 22 schermate
のみならず三重吉の指の先から餌を食べると云う。自分もいつか指の先で餌をやって見たいと思った。
次の朝はまた怠けた。昔の女の顔もつい思い出さなかった。顔を洗って、食事を済まして、始めて、気がついたように縁側へ出て見ると、いつの間にか籠が箱の上に乗っている。文鳥はもう留り木の上を面白そうにあちら、こちらと飛び移っている。そうして時々は首を伸して籠の外を下の方から覗いている。その様子がなかなか無邪気である。昔紫の帯上でいたずらをした女は襟の長い、背のすらりとした、ちょっと首を曲げて人を見る癖があった。
粟はまだある。水もまだある。文鳥は満足している。自分は粟も水も易えずに書斎へ引込んだ。
昼過ぎまた縁側へ出た。食後の運動かたがた、五六間の廻り縁を、あるきながら書見するつもりであった。ところが出て見ると粟がもう七分がた尽きている。水も全く濁ってしまった。書物を縁側へ抛り出しておいて、急いで餌と水を易えてやった。
次の日もまた遅く起きた。しかも顔を洗って飯を食うまでは縁側を覗かなかった。書斎に帰ってから、あるいは昨日のように、家人が籠を出しておきはせぬかと、ちょっと縁へ顔だけ出して見たら、はたして出してあった。