Classici giapponesi con furigana
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しゃこう
斜坑
夢野 久作
Leggi 斜坑 (しゃこう) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.977 caratteri · 39 schermate
「まア……イヤラッサナア……冷たい盃や受けんチウタラ」
「ヨウヨウ。久し振りのお作どんじゃい。若い亭主持ってもなかなか衰弱んなあ」
「メゲルものかえ。五人や十人……若かりゃ若いほどよか」
「アハハハハ。なんち云うて赤いゆもじは誰がためかい」
「知りまっせん。大方伜と娘のためだっしょ」
「ウワア。こらあ堪らん。福太郎はどこさ行たかい」
「押入の前で死んだごとなって寝とる」
「アハハ。成る程。死んどる死んどる。ウデ蛸の如なって死んどる。酒で死ぬ奴あ鰌ばっかりションガイナと来た」
「トロッコの下で死ぬよりよかろ」
「お作どんの下ならなおよかろ」
「ワハハハハ」
「おい。みんな手を借せ手を借せ。はやせはやせ」
と云ううちに皆は、コップを抱えたお作の周囲をドヤドヤと取巻いた。そうして嘗て、ウドン屋でお作を囃した時の通りに、手拍子を拍って納屋節を唄い出した。
「白い湯もじを島田に結わせエ
赤いゆもじを買わせた奴はア
どこのドンジョの何奴かア
ドンヤツドンヤツどんやつかア
ウワア――アアア――」
「ようし……」
とお作は唄が終るか終らぬかに、コップの冷酒をグイと飲み干して立ち上った。
「そんげに妾ば冷やかしなさるなら、妾もイッチョ若うなりまっしょ」