Classici giapponesi con furigana
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だんきょうきぶん
断橋奇聞
田中 貢太郎
Leggi 断橋奇聞 (だんきょうきぶん) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.144 caratteri · 25 schermate
老婆は気軽く承知した。
「さあさあ、どうぞ、だが、あげるような佳いお茶がありませんよ」
世高は老婆の信実のある詞が嬉しかった。彼は老婆に挨拶して腰をかけながら言った。
「お婆さんは、何姓ですか」
「今は施姓ですが、母方のほうは李姓ですよ、所天が没くなってから十年になりますが、男の子がないものだから、今にこうしております。私の所天の排行が十に当るから、人が私を施十娘というのですよ、あなたは」
「私は姑蘇の者で、文というのです、この西湖の山水を見にきて遊んでいるのですよ」
「では、あなたは風流の方ですね」
世高は老婆がただの愚な田舎者でないことを知って、ものを訊くにもつごうがいいと思った。
「お婆さん、この隣に大きな門の家がありますね、あれはどうした家ですか」
「ありゃあ、劉万戸という武官の家ですよ、あんな大家だが、男のお子がなくて、お嬢さんが一人あるっきりですよ、秀英さんとおっしゃってね、十八になります、まだお嫁いりなさらないのですよ」
「十八にもなって嫁にゆかないとは、どういうわけでしょう、そんな家で」
「そりゃあね、お嬢さんが御標格が佳いうえに、発明で、詩文も上手におできになるから、相公がひどく可愛がって、高官に昇った方を養子にしようとしていらっしゃるものだから、それに当る人がのうて、まだそのままになっておりますが、