Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だんきょうきぶん

断橋奇聞

田中 貢太郎

Leggi 断橋奇聞 (だんきょうきぶん) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.144 caratteri · 25 schermate

Aozora Bunko

「では往ってあげてもいいが、こんなことは縁ですから、縁がなかったらできないことだと思ってくださいよ」

「縁がなければしかたがないですとも」

世高は老婆と後刻を約して自分の家へ帰った。

老婆の施十娘は、文世高からもらった銀子をしまい、午飯を喫って、新しくできた花粉と珍しい花簪児を持って劉家へ往った。

劉家では彼方此方していた夫人が、勝手口から入ってきた施十娘を見つけた。

「お婆さん、この比はちっともこないじゃないかね、どうしたのだね」

「あいかわらず、貧乏せわしいものですから、つい御無沙汰いたしました、今日は珍しい花簪児がまいりましたから、お嬢さんに御覧に入れようと思いまして」

「ああ、そうかね、それはいい、お前さんのくるのを待っていたところだよ」

そこで老婆は一杯の茶をもらって、それを飲んでから秀英の繍房へ往った。秀英はその時楼の欄干に靠れてうっとりとしていた。それは昨日見た若い秀才の顔を浮べているところであった。

「お嬢さん、今日は」

老婆が声をかけると秀英はびっくりしたようにして振りかえった。

「ああ、お婆さんか、いらっしゃい、お婆さん、この比ちっともこないじゃないの、今日は何か佳いものがあって」