Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
にいづまのしゅき
新妻の手記
豊島 与志雄
Leggi 新妻の手記 (にいづまのしゅき) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.807 caratteri · 22 schermate
たいへん憤慨してるようだった。
「わたしの言ったことを、そのままよく伝えておけ、と伯父さんは言ったけれど、僕にも、なんだかよく腑に落ちないんだ。伯父さんはいったい、堅っ苦しすぎる。なにも、僕を叱りつけなくってもよさそうだ。」
吉川の方で憤慨していた。伯父さまの言葉をそのまま伝えたのも、一つの欝憤晴らしだったのだろう。――然し私には、伯父さまの言ったことが理解出来る気がした。
みんな黙り込んでしまった。母は溜息をついて、冷えきった紅茶に酒を垂らした。
「分りました。」と母は声を抑えて言った。「あちらでそのつもりならこちらでも、もう留守居なんかに行ってやりません。」
それから間を置いて、少し震える声で言った。
「わたしは隠居しますよ。ええ、隠居しますとも。」
母まで怒ってるようで、もうめちゃくちゃだった。私には取りなすすべがなかった。
母は黙って寝室へ去り、吉川はまた酒を飲んで、同じく黙って寝室へ去った。私は後片付けをして、炬燵でしばらく考えこんだ。家庭の雰囲気がばらばらになったような、そしてへんにしみじみとした夜だった。このような夜は、嫁いで来て初めてのことである。