Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 197.228 caratteri · 394 schermate

Aozora Bunko

わしの見ておる前で」

「いやです」

「なぜ」

と、秀吉の眼が、燭にキラとした。

「わたくしに落度はありません。また、わたくしは殿さまの側小姓で、殿さまが、御家臣から迫られて、お裁きに困るようなことは仕りません」

「ははは。云いおるわよ。よしよし、然らばわしは関わん。大膳、何といたすか」

木村大膳は、さっきからじっと虎之助の横顔を見ていたが、

「やはり、於虎の身は、てまえに下しおかれとう存じます」

と、いった。

秀吉はちょっといやな顔をして見せたが、大膳の次のことばで、また明るく冴え直った。

大膳はこういうのである。

「配下の久兵衛が、とかくよろしくないことは、存じております。けれど町なかの往来で、一小姓に、あのような目に遭わされたとなると、組頭として、黙視いたしかねましたので、最前のようなお訴えをいたしましたが、いま、於虎の面だましいを見て、にわかに考え方がちがって来ました」

「どう違ってまいったのか」

「ねがわくば、於虎をてまえの家の養子に乞いうけたいものでござる。さもなければ、てまえの組の士にいたしたいものですが」

「よかろう。於虎さえ、異存なければ。――どうじゃ、於虎。