Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 197.228 caratteri · 394 schermate

Aozora Bunko

――そちはまだ初めてであろう。ごあいさつせい」

秀吉は、そう聞くと、思わず眼をみはった。

名は絶えず聞いているのである。また、その書簡などもしばしば見ている人である。

「おう、あなたが、黒田官兵衛どのでしたか? ……。さりとは」

「其許が、つねに聞き及ぶ、筑前どのか」

「いつも書簡の上では」

「いや、そのせいか、初めての御見とも覚え申さん」

「いや。それがしも、そんな気がする。だが、未見の友と、初対面の場で、君公へ御勘気のお詫びなど、面目ないところをお目にかけたな。お笑いあれ、筑前とは、かくの如く、よく主君から叱られてばかりおる男でござる」

と、いって、何事も一掃してしまうような声で、秀吉は、

「ははは。あははは」

と、哄笑した。

信長もしんから笑った。さしておかしくないことでも、秀吉に対しては、肚のそこから笑えるのだった。

到来の茄子は、さっそく調理され、やがてべつの部屋で、黒田官兵衛をも加えて酒宴となった。

官兵衛は、秀吉よりも、九つも年下だが、時流を観察し、天下を掌中に語る胆識は、秀吉に劣らないものがあった。

彼は、播州の一勢力家の下風にある一被官の子にすぎないが、姫路の小城一つを擁して、早くから大志を抱き――しかも時勢の帰趨を見ぬいて――中国にありながらただ一人、早くも信長にむかって中国征覇の急要を、ひそか