Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 187.757 caratteri · 375 schermate

Aozora Bunko

「そうか。やはり元老はどこまでも元老として立て召されよ。と人にはいうが、この又左なども、折々、鬼柴田の角に触れることがあるのじゃて」

「あの角にさわらぬように事をするのは難しい。おたがい若輩の頃からとかく意地の悪い怖かった角だったからの。殊に、この筑前など、時には、信長様のお気色より、鬼の角のほうが怖かったことも毎度じゃった」

「あはははは。聞いとるよ、聞いとるよ。御直臣たちが」

利家は、片手で腹をかかえながら、片手で金森五郎八や不破彦三たちの顔を指さした。不破勝光も、金森老人もつりこまれて共に笑った。主人の悪口も、蔭口でなく、こう面と向っていわれると、却って同感禁じ得ないものを覚えたりして、わけもなくおかしさを共にしてしまうのであった。

ひとの心理は微妙である。それからというもの、金森、不破の両使も、心から秀吉にも解け、利家にたいする警戒の眼もやわらげた。

「祝着にぞんじまする」

「われらどもも、この上のよろこびはございませぬ。かつは、主命を達しまして、身の面目、御寛容、お礼申しあげまする」

などと口を極めてふたりとも拝謝した。殊に、病を冒して来た勝豊が、涙せぬばかりよろこんだのはいうまでもない。