Classici giapponesi con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 187.757 caratteri · 375 schermate
蔽い得ない悲痛は唇をも眦をも常のものではなくしている。しかも、将たる矜持を失うまいとする努力は若年の彼にとってこの混乱惨敗の中では並ならぬものにちがいない。
途中で、弟の三左衛門勝政が戦死したことも、彼は今、ここへ来て初めて知った程だった。
原、拝郷、徳山などの勇将も討たれ、山路将監までが、敵に首をさずけたとは、何か、信じられないような面持ですらあった。
「ほかの弟たちは如何したか。――安政。また七右衛門などは」
ふと、その二弟の身をたずねた。すると、家臣のひとりが、彼のうしろを指さして云った。
「御舎弟の、お二方は、そこにおいでられまする」
玄蕃允は振り向いて、無事な二人を血ばしった眼で見た。
安政は、足を投げ出して、茫然と空を見ており、末弟の七右衛門は、どこかの傷手からポタポタと血しおが膝に溜るのも知らずに、首を垂れて居眠っていた。
(いたのか……)
と安んじる情愛の半面から、彼は、烈しい骨肉の怒りに駆られたものの如く、いきなり頭からどなりつけた。
「立てっ、安政っ。――七右衛門も慥かりせいッ。お汝ら、へばるにはまだ早いぞ。――何のざま」
それを気力の弾みにして、彼もどこか傷手を持つらしい五体をやっと起し、