Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Leggi 新書太閤記 (しんしょたいこうき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 187.757 caratteri · 375 schermate
(たわけよ。誰が可愛い領民を好きで殺すか)
すぐ云い直した。
(殺すのじゃない)
また早口に云い足した。
(――一殺多生じゃ。万のいのちをよく生かすためには、折々、ひとりの人柱ぐらいは何でもない。いわんや、金輪際、叩き直らぬような悪性をそれに用うるのは、秀吉の大慈悲じゃわえ)
そう大喝したとき、秀吉の赤い顔が、さらに眼の中まで赤くなって、今にも泣き出しそうに見えたことを――。それは、長浜時代のことだったが、武蔵守は、今ふと思い出されていた。
大慈悲。
と、武蔵守は、思い当る――
それが持てれば、もし権化ともなりきれれば、民と一者の指揮者は、無限な民の心泉から、無限な力を汲みあげられないはずはない――と。
なお、元寇の国難のような場合では、なおさら、時の先達は、民の多くのものの憤怒を身に具足し、民の中に懦民怯民を、羅刹の鞭をもて打つことでもなし能わないわけはない。
到底、覚めざる者は、これを斬って、市に示すとも、天は非道とはなし給わぬであろう。
――ただそれが、真に、寸毫の私なき、権に紊るところなき、民と一者の、大慈悲心の下にされるならばである。
(……できない。