Classici giapponesi con furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Leggi 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.330 caratteri · 497 schermate
「私のうちも船の方じゃあ仕事が日がつまんから、何か商売でもしたら云うて、繻子足袋の再製品を聞いたんじゃけど、どんなもんだろうな?」
「そりゃアよかろうがな、職工はこの頃景気がよかとじゃけん、品さえよけりゃ買うぞな、商売は面白かもん私と行ってみなさい、これに手伝わせてもええぞな。」
「そいじゃ、おばさんと一緒にお願い申しましょう。」
船大工もこのごろ工賃が安くて人が多いし、寒い浜へ出るのは引きあわない話だそうな。
夕方。
ドックに勤めている金田さんが、「自然と人生」と云う本を持って来てくれる。金田さんは私の小学校友達なり。本を読む事が好きな人だ。桃色のツルツルしたメクリがついていて、表紙によしの芽のような絵が描いてあった。
――勝てば官軍、負けては賊の名をおわされて、降り積む雪を落花と蹴散し。暗くなるまで波止場の肥料置場でここを読む。紫のひふを着た少女の物語り、雨後の日の夜のあばたの女の物語など、何か、若い私の胸に匂いを運んでくれる。金田さんは、みみずのたわごとが面白いと云っていた。十時頃、山の学校から帰って来ると、お養父さんが、弄花をしに行ってまだ帰らないのだと母は心配していた。