Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しんぱん ほうろうき

新版 放浪記

林 芙美子

Leggi 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.330 caratteri · 497 schermate

Aozora Bunko

手に白いハンカチを持っていて下されば好都合ですか……淫売にでも叩きうられるのが関の山かも知れない。かつて、本郷の街裏で見た、女アパッシュの群達の事が胸に浮んできた。ベニは粗野で、生のままの女だから、あんな風な群に落ちればすさまじいものだと思う。

今日は風強し。上野の桜は咲いたかしら……桜も何年と見ないけれど、早く若芽がグングン萌えてくるといい。夕方ベニのパパが街から帰ってくる。

「林さん! 坊やはどこへ行きましたでしょうね。」

「さあ、何だか、今日は方々を歩くんだと云ってましたが……」

「しようがないな、寒いのに。」

「ベニちゃんは、もう学校を止したんですか、小父さん。」

外套をぬぎぬぎ私のドアをあけたベニのパパは、ずるそうに笑いながら、

「学校は新学期から止さしますよ。どうも落ちつかない子供だから……」

「おしいですわね、英語なんか出来たんですのに……」

「母親がないからですよ、一ツ林さんマザーになって下さい。」

「小父さんと年をくらべるより、ベニちゃんとくらべた方が早いんですからね。いやーアよ。」

「だってお半長右衛門だってあるじゃありませんか。」

私はいやらしいので沈黙ってしまった。