Classici giapponesi con furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Leggi 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.330 caratteri · 497 schermate
中央公論に論文を書いたと云う。中央公論ってどんなのさ。千葉亀雄がおじさんだとかで、この人の紹介だそうだ。別にえらいとも思わないけれど、尊敬しなければ悪いのだと思って、感心してみせる。馬鹿に煙草を吸うひとだ。四畳半はもうもう。二階でマンドリンの音がしている。学生は金持ちでひま人ぞろいだ。吉原に行く学生もある。玉突きに行く学生もある。下宿で大事がられる学生は、いつも金だらいをさげて風呂に行っている。
野村さんと握り飯を分けあって食べる。三角の月とか星とかの詩を読んでくれたけれども、さっぱり判らない。詩を書くには泣くことも笑うことも正直でなければならない。貧乏してまで言葉の嘘を書く必要はない。白秋が好きだと云ったら野村さんは笑った。白秋は溺れる詩人。人にうたわれる詩人だ。雀の好きな詩人。みみずくの家を持った詩人。九州の土から生れた詩人。
十二時ごろ、恭ちゃんのところへ行くと云って野村さんまた尻からげで帰る。そっと襖を開けて廊下をうかがうあたり、うれしくなってしまう。馬鹿に脚の白いひとなり。
(十月×日)
渋谷の百軒店のウーロン茶をのませる家で、詩の展覧会なり。