Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

めいじびじんでん

新編 近代美人伝 (上)

長谷川 時雨

Leggi 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.076 caratteri · 256 schermate

Aozora Bunko

彼女は答えた。

「本当に――最初はくやしいと思っても、段々馴れて、それに反抗心も出て、勝手になんでも言うが好い、いくらでも書くが好いという気になって、意地悪になってしまって……」

六

彼女の頬は、暖炉や飲料のためではなくカッと血の気がさした。それを見ると、わたしは気持ちがすがすがしくなって、お鯉は生ている、生作りの膾だと、急に聞く方も、ぴんとした。

「あたしは貴女にいろいろ聞きたいことがあるのですが、みんな後にしてしまって、桂さんに御死別になったあとのことが――さぞ、世評は誤解だらけでしょうから、ありのままのことをお話して頂きたいのです」

わたしが無作法にも、訪問記者のようなことを言出したのは、あの頃――桂侯爵の逝去ののち、愛妾お鯉に、いくら面会をもとめても家人が許さなかったというような新聞記事を見ていたからであった。気の弱いわたしはそこまで立入った問は心がゆるさなかったので、その真偽は聞きもらしたが、思いがけない面白い――面白いといってはすまない、その人にとれば、いままで、善を悪として伝えられ、白を黒と発表されていた事柄なのだった。お鯉という女の真意は、かくのごとく清く滞らないものであるということを語るには、ありのままを記そう。