Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めいじびじんでん

新編 近代美人伝 (上)

長谷川 時雨

Leggi 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.076 caratteri · 256 schermate

Aozora Bunko

そんなばかなことをと、誰しもがその時答えるであろう。ましてわたしには、数字は違っているが、そんな運命にあって、二人の男の子を抱いて、物価騰貴のおりから苦しんでいる妹を持っているので、他人ごとならず感じられた。此処にもそうした女性があるのか、女というものはどうしてこうまで虐げられ、自己の権利を蹂躙されるものかと怒りがこみあげてくるのであった。

そのおり令妹のしげ子さんがはじめて口をはさんだ。

「わたしは姉ともう五年一所に暮しています。はじめは、姉が寂しい気持ちのドン底にいた時に、わたしというものを思出して呼びよせたのです。わたしと姉とは、まるで育ちも境遇も違うので、行ってもどんなものかと思ったのでしたが、来て見ると、聞くと見るとは大違いなので離れる事が出来なくなりました。あの時は、全く姉は孤立で、真に心淋しかったのだろうとよく思出します。世の中の噂のようなことが本当ならば、わたしは志望した道を投捨てまで、五年間もこうして姉さんをたすけていやあしません。姉さんの犠牲になって、こうした商業の帳附けや監督になんぞなりはしません」

と、しんみりと言った。全く彼女にはそう思えたに違いない。