Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
Leggi 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.076 caratteri · 256 schermate
二階へ上っていったが、忽ちたまぎる泣声がきこえたので、みんな駈上った。
彼女は死骸を抱いたり、撫でさすったり、その廻りをうろうろ廻ったりして慟哭しつづけ、
「なぜ死んだのです、なぜ死んだのです。あれほど死ぬときは一緒だといったのに」
と責るように言って、A氏の手を振りまわして、
「どうしよう、どうしよう」
と叫び、狂うばかりであった。どうしても、も一度注射をしてくれといってきかないので、医者は会得のゆくように説明のかぎりをつくした。
「あんまりです、あんまりです。どうにかなりませんか? どうかしてください。これではあんまり残酷です」
狂い泣きをつづけた。
三
神戸に住む擁護者のある貴婦人に須磨子がおくった手紙に、
私は何度手紙を書きかけたか知れませんけれど、あたまが変になっていて、しどろもどろの事ばかりしか書けません。一度お目にかかって有ったけの涙をみんな出さして頂きたいようです。
奥様、役者ほどみじめな者は御座いません。共稼ぎほどみじめな者はございません。私は泣いてはおられずあとの仕事をつづけて行かなくてはなりません。今の芝居のすみ次第飛んでいって泣かして頂きたいのですけれども、仕事の都合でどうなりますやら……