Classici giapponesi con furigana
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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
Leggi 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.076 caratteri · 256 schermate
これからの恥多き日を、どうしておくるかということよりも、彼女に命がなかったならば、彼女も倉持も救われ、また夫も親も救われるにと思ったのであった。絶対の恋愛をもつものならば妥協の生活は出来ないであろうし、有夫の身だから罪となるのを悲しんで死のうとしたならば、易きにつこうとした謗りはあるとしても、それは醒きらぬ婦人の無自覚から来た悲しい錯誤であると言わなければならない。また倉持にしても、それほどまでの真純な愛を持ちながら、どうして夫人を説得するだけの勇気と意志がなかったのであろう。彼女が無自覚であったと共に、倉持はまた意志が薄弱であったのであるまいか。彼女の取るべき道はたった一つあったのである。それは当然死よりも愁くまた出来にくかったであろうが、正しい取るべき道は、最初倉持との恋愛が萌した時に、潔く良人に打明けるべきであった。夫妻の間に理解と、真の愛情があれば打明けられたと思う。それが出来ずとも、倉持との恋愛が、何物をも犠牲にするほど熾烈なものであったならば、当然伯爵家も伯爵夫人も最初から捨てなければならなかったのだ。そして倉持も極力その事を願わなければならないはずであった。