Classici giapponesi con furigana
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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
Leggi 新編 近代美人伝 (上) (めいじびじんでん) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.076 caratteri · 256 schermate
やがてお鯉も、自分と同じ運命になるだろうと思ったと言ったというが、お鯉もまた二、三年すると、そこの、長火鉢の前の座布団の主として辛抱することが出来なかった。恋女房であろうとも、家の者となればあしらいも違う、まして人気商売ということによって、いかな口実もつくられる。その上に内所は苦しい、お鯉のお宝は減るばかりだった。そこで見て見ぬふりもならぬとなったのは、養われなければならないという二人の老母の、ひそひそ話の結果であった。
去るものは疎し――別離は涙か、嘲罵か、お鯉は昔日よりも再勤の後の方が名が高くなった。羽左衛門のお鯉さん、桂さんのお鯉さんとよばれる一代の寵妓となった。先夫が人気の頂上にあった羽左衛門であることも、後の旦那が総理大臣陸軍大将であることも、渦巻の模様の中心となった流行ッ児の俳優――ニコポン宰相の名を呼ばれ、空前とせられた日露戦争中の大立物――お鯉の名はいやが上に喧伝された。
「どうしてどうして現今のおはるさん(羽左衛門の細君の名)は働きものです。それは自分の持って来たものはあるけれど、どうしても養母さんが強かりしているから、なくなさせやしません。