Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
Leggi 新編 近代美人伝 (下) (いちかわくめはち) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 138.172 caratteri · 277 schermate
わたしが、知りたいものがあるとき、我儘なわたしは、自分で図書館へ行かずに、かくのごときものがほしく候と書いて手紙を出せば、たちどころに、何の中にかくありましたと、それは明細に、一字一点の落ちもなく奇麗に写してよこしてくれるのが彼女だった。あんまりそれがキチンとしているので、わたしは彼女の芸術が面白くなくなる憂いがありはしないかと、余計な憎まれ口を叩いて、漢方医者の薬味箪笥のように、沢山の引出しがあり、一々、書附けが張りつけてでもあるような頭脳だといったりした。たまには間違えて引出しをあけると、毒薬や、笑い薬なども出て来て楽しいだろうにといった。そんなことも、こと細かに、下書きをした上で、その日の日記帳に書き止められ、しかも彼女の批判がつけられてあるのが、浜子の仕方だった。
しかし、彼女には、彼女らしいユーモアが計らまれ、静かに実行にうつされることもあるのだった。言って見ればある時、年長者や、年下の者や、とにかく浜子の箏に心酔する、友達であり門弟である女人たちが集められた会食の席で、わたしに、
「おやっちゃん、ニャアといってごらんなさい。」
と、並んでホークをとっている浜子がいった。