Classici giapponesi con furigana
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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
Leggi 新編 近代美人伝 (下) (いちかわくめはち) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 138.172 caratteri · 277 schermate
十七という年齢は、才女に、なにか不思議なつながりを持つのか、中島湘煙女史(自由党の箱入娘とよばれた岸田俊子)も、十七歳のとき宮中へ召され、下田歌子女史も、まだ平尾鉐子といった時分、十七で宮中官女に召され、歌子という名をたまわったのだ。そのほかにと考えながら、
「田辺龍子(三宅龍子・雪嶺氏夫人)さんも十七位だったかな、小説を書きはじめたのは、そうだ、木村曙女史も十七からだ。」
と、日本の、明治の、巾幗小説家たちの、創世期時代の人々の名をあげたが、それは、そんな古いことではなかったから、錦子も、おぼろげながら知っていた。
「あたくしに、書けましょうか。」
唐人髷の、艶やかなのと、花櫛ばかりを見せているように、うつむいてばかりいる娘は、その時顔をあげて、正面に美妙斎と眼を合わせた。
生際の、クッキリした、白い額が、はずかしさに顔中赤味をさしたので、うつくしく匂った。女らしさがすぎるほど、女らしい女だった。
肉附きの好い丸顔で――着物は何を着ていたかわからないが、彼女が次の年に「白薔薇」を書いたなかに、赤襟、唐人髷の美しいお嬢さまが、九段の坂の上をもの思いつつ歩く姿を、人の目につく黄八丈の、一ツ小袖に藤色紋縮緬の被布をかさね――とあるのは、尤も当時の好みであったから、それを応用しても間違いはなかろう。