Classici giapponesi con furigana
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たびびと
旅人
宮本 百合子
Leggi 旅人 (たびびと) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3040 caratteri · 7 schermate
人物
旅人
子供三人
A 無邪気な晴れ晴れしい抑揚のある声の児
B 実用的な平坦な動かない調子で話す児
C 考え深い様な静かな声と身振りの児
場所
小高い丘の上、四辺のからっと見はらせる所(講堂の段の上を丘に仮定)
時
夏の夕暮に近い午後
B、Cが丘の中程の木の切り株に並んで腰をかけて、編物をして居る。
B子は赤い毛糸。
C子は青い毛糸。
編棒を動かしながら二人は気が落ついて居るらしい口調で話して居る。
B ねえCちゃん、今日は私一度もAちゃんに会わないのよ。
どうしたんでしょう。
C ほんとにねえ。
若しかひょっとしたら病気なんじゃあないの?
B そうねえ。
Bは何か思い出すらしく考えて居る。
やがて思いついたらしく、膝を叩いて嬉しそうに笑いながら、
B Cちゃん、私共はまあ、馬鹿な心配をしちゃったわ。
ほら、貴方おぼえてない?
こないだこの次のお祭りの日に町の叔母さんのところへおよばれだって云ってたじゃないの。
今日はそれで行ったのよ、ね?
そうじゃあなくって。
C そう云えばそうねえ、ほんとに。
私もうすっかり忘れて居たわ。
じゃあ、もうじき此処を通るでしょうね。