Classici giapponesi con furigana
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いっすんぼうし
日本の古典童話
楠山 正雄
Leggi 日本の古典童話 (いっすんぼうし) di 楠山 正雄 (くすやままさお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.747 caratteri · 50 schermate
そうすると今に運が開けてくる。さあそれでは早く出ていくがいい。」
と追い立てるようにいわれたと思うと、ふと目を覚ましました。
若者はのそのそ起き上がって、いつものとおり坊さんの所へ行って、食べ物をもらって食べると、すぐにお寺を出ていきました。
するとお寺の大門をまたぐひょうしに、若者はひょいとけつまずいて、前へのめりました。そしてころんだはずみに、見ると、路の上に落ちていた一本のわらを、思わず手につかんでいました。
若者は、
「何だわらか。」
といって、つい捨てようとしましたが、さっきの夢に、「手にさわったものは何でもだいじに持っておれ。」といわれたことを思い出して、これも観音さまのおさずけものかも知れないと思って、手の中でおもちゃにしながら持っていきました。
二
しばらく行くと、どこからかあぶが一匹飛んできて、ぶんぶんうるさく顔のまわりを飛び回りました。若者はそばにある木の枝を折って、はらいのけはらいのけして歩いていましたが、あぶはやはりどこまでもぶんぶん、ぶんぶん、うるさくつきまとってきました。若者はがまんができなくなって、とうとうあぶをつかまえて、さっきのわらでおなかをしばって、木の枝の先へくくりつけて持っていきました。