Classici giapponesi con furigana
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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
Leggi 日本合戦譚 (あねがわのかっせん) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 154.771 caratteri · 313 schermate
と呼びければ、「引くとは何事ぞ、悪い男の言葉哉。いでもの見せん」と云うままに、父に劣りし太刀なれど、受けて見よやと、六尺五寸の次郎太刀打ち振り、青木の郎党が立ち塞がるを、左右に斬って落す。所左衛門、鎌鑓を打ちかけ、直基が右手の肱を斬って落す。直基、今は之れまでと思いけん、尋常に首を授く。
越前勢一万余騎の中、真柄父子の勇戦と、この尋常の最期とは、後迄も長く伝えられたとある。尚『太閤記』によると、直基は討死する前に父のかばねと父が使っていた太刀とを郎党に持たせて、本国へ返したようにかいてある。戦争中、そんな余裕は無いように思われるが、併し昔の戦争は、呑気なところもあるから、そんな事があったかも知れない。
『三州志』によると、加賀の白山神社の真柄の太刀と伝称し来るものあり、柄が三尺、刀身が六尺、合せて九尺、厚さ六分、幅一寸六分あり、鎌倉の行光の作である。行光は正宗の父である。ところが越前の気比神社に真柄の太刀の鞘だけがある。其の鞘には、小豆が三升入る。此の鞘の寸法と白山神社の鞘の寸法とは、少し違っているという事である。
姉川の沿岸は、水田多く、人馬の足立たず、殊に越前勢は、所の案内を知らざる故、水田沼沢の地に人馬陥り、撃たるる者が多かった。