Classici giapponesi con furigana
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きゅうぶんにほんばし
旧聞日本橋
長谷川 時雨
Leggi 旧聞日本橋 (きゅうぶんにほんばし) di 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 158.045 caratteri · 322 schermate
昔は、そのおちこぼれが、伊勢の人に香よき自慢の香魚を与えたのであろう。
帰途は、めっかち生芽とちぎ箱がおみやげ、太々餅も包まれている。で、この祖母の道楽は、彼女の掴んでいた道徳は、一視同人ということで、たまたまの外出はその点で彼女を自由にさせくつろがせたものと見える。また、彼女の気性を知っている者たちは、逆らわずにそのままに彼女の厚意をうけいれた。
「御隠居さん、今日は松田ですか?」
俥の上と下で、帰りのお夜食の寄りどころが定まった。お夜食といっても五時になるやならずであろうが――そこで。京橋ぎわの(日本橋の方からゆけば京橋を渡って)左側、料理店松田へ寄った。巾の広い階子段をあがって二階へ通った。
「松さんはよいものをおとり。」
顔馴染の女中さんは、ニコニコしてなるたけ涼しいところへ座らせようと、茣座の座ぶとんを持ってウロウロした。どの広い座敷も、みんな一ぱいなので、やっと、通り道ではあるが、縁側についたてで垣をつくってくれた。
八十に近い祖母と、六ツ位の女の子と、松さんとは親密に車座になった。祖母のお膳には大きな香魚の塩焼が躍っている。松さんは心おきなく何か一生懸命に話したり願ったり、食べたりしている。