Classici giapponesi con furigana
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プラットフォーム
昇降場
広津 柳浪
Leggi 昇降場 (プラットフォーム) di 広津 柳浪 (ひろつりゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4774 caratteri · 10 schermate
お国には、』と、また泣饒舌をなさる声が聞えたのです。
『もう可い、何も云わない方が可い、お前には実に困る。彼方へ行ってお呉れ。』
『余り醇いわ、兄さんは。』
『私は軍人だよ。』
『だけども、徴兵で為方がなしになった軍人よ。月給を貰って妻子を養ってる、軍人とは違うんでしょう。貴方は家の相続人ですわ。お国には阿母さんが唯ッた一人、兄さんを楽しみにして待ってらッしゃるでしょう。仙台は仙台で、三歳になる子まである嫂さんがあるでしょう。それだのに、兄さんが万一、』
『ええ、聞く耳が無い。』と、其の兄さんはつと体を退いて、向側の窓の方に腰を卸してお了いでした。
『兄さん兄さん。』と、窓につかまって伸上り伸上りして、『国の為ッ国の為ッて、親も子も妻も餓死んでも、兄さんは兄さんは兄さんは……無理に殺しに連れてかれる人もないわ。阿母さんや嫂さんの事を思って頂戴よ。えッえッえッ。』
『此所にも軍人はいくらも居るよ』
窓の近くに居た兵士の一人が、大きな声で叱る様に斯うお云いでしたの。私可怖かったわ、あの呪う様な眼で、凝乎と其兵士をお睨みでした顔と云ったら。
『決して後の事心配しなさるでねえよ。