Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.372 caratteri · 67 schermate

Aozora Bunko

「突然妙なことを伺うようですが、父上の御遺言はありましたか」

「いえ。覚悟の自殺ではないようで、別に遺言はございません」

「父上の落しダネと名乗って当家へユスリに現れた者はございませんか」

「そういう話はついぞ聞いたことがございません」

「大番頭の重二郎は父上の信用がありましたでしょうか。本当のことを打ちあけていただきたいのですが」

「特に信用があったとは思われませんが、先代が当家の基礎をかためてくれた忠義一徹の番頭で、その子ですし、私の死んだ姉の聟に当る者ですから、他人ではありません。信用のあるなしというよりも、身内ですから」

「信用はなかったが、身内だから、仕方なく使っていたという意味でしょうか」

「いえ。ただ身内の者だと申す意味です」

清作はやや顔をくもらせて、吐きすてるように呟いた。

「すると、重二郎の子供が御当家をつぐのでしょうか」

「いえ。私の家内が身ごもっておりますから、生れた子供が男なら当然私のあととりですが、女であっても、ほかに子供が生れなければ聟を迎えて後をつがせるつもりです」

「聟は重二郎の子供?」

「イトコ同士はいけません。同業者の子供からでも聟を選ぶことにしますか。