Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.372 caratteri · 67 schermate
予定狂って、本当に死んだと見せて、アレヨアレヨという焼跡にノコノコと現れ出でてこそ、趣向というものさ。山キとコマ五郎はチャンとそこを狙っていたと思いますよ。しかるに、本当に死んだてえのは、ナゼだろうねえ。どうしても、誰か殺した奴が居なくちゃア合わない理窟だ。八百人の見物人の目があったにしても、この目は正面の一方にしか利かない目だ。三方はこれをとりまいた火消人足の目がきくだけだから、ヌケ道からそッちへでても八百人の見物人には分らないという趣向だったと思いますねえ。このヌケ道をふさいだ奴があったんだ。コマ五郎はわざと見物の人にこれ見よがしに錠をおろしたが、それは錠のおろされていないヌケ道があったという証拠でしょうね。扉に錠をおろしたコマ五郎が犯人ではなくて、誰かヌケ道に錠をおろした奴が本当の犯人だと思いませんか」
新十郎は同感をあらわして、うなずいた。
「御明察の如く、元来の趣向は予定狂って死んだと見せて、ノコノコと現れる筈でしたろう。すくなくとも火消人足が信じていたのは、そうでしたろう。ですが、どこにヌケ道があったのでしょう。また三方をとりまいた火消人足の目をかすめて、誰かがそこに錠をおろしうるでしょうか」