Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.208 caratteri · 52 schermate
「なるほど。結構な着眼です」
新十郎がこうほめると、花廼屋はニヤッと笑って、
「そこでさ。奴が旅にでる。夜道を歩くつもりでも、うっかり人前に顔をさらす時に、猿田の面をかぶっていたとすれば、どうだね。面の下に同じような顔があっても、猿田の面をかぶっているということなら、面の下の本性が大きにゴマカせるじゃないか」
「ナニ、狼のように山径を走るというから、一夜のうちに東京を往復して殺すこともできらア」
と虎之介。花廼屋はカラカラ笑って、
「往復五十里の余もある夜道がそんなに早く突ッ走れるかよ」
新十郎は花廼屋に声援した。
「あなたの探偵眼はどうやら田舎通人の域を脱しましたね。調べてみると、天狗の面をかぶった奴が大きに街道を歩いているのを見た人が居るかも知れませんよ」
賀美村へ戻って記録を集めて調べてみると、定助の屍体のところにあった品々は伊之吉の言った通りの物であった。そして、そのほかの物がなかった。もっともノンキな昔のことだから、それらの品々の行方は分らなくなっていた。
その日の夜になると新十郎が姿を消してしまった。いつまで待っても帰らない。ところが一同が目をさましてみると、新十郎はチャンと戻っていた。