Classici giapponesi con furigana
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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
Leggi 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 26.208 caratteri · 52 schermate
それはどこのウチにもありふれた品物で、犯人の遺留品だということは数月間気附きませんでした。土蔵の内部に捨てられていましたが、盗まれた金箱の位置から離れた片隅に放りだしてあったせいです。そして気附くのがおくれたから、この遺留品は村の人々にも知れ渡っていませんのです」
新十郎は満足で充ち足りてうなずいた。
「それでハッキリ分りましたよ。彼が父殺しの犯人をさとったのは、伊之吉のウチの背負い籠がなくなっていたことを良く記憶していたせいですよ」
「では土蔵破りの犯人は伊之吉の父ではないでしょうか。蛭川真弓はそのカゴに無関係に思われますが」
「左様です。そのカゴにはたしかに無関係でした。たぶん犯人はそのカゴで何回か土蔵から出入して、盗んだ金箱を一時的にうめておく場所との間を往復したと思いますが、盗む金箱がなくなった後にも知らずにノコノコやってきて、カゴをすてて手ブラで帰るでしょうか。盗むべき金箱がまだ有ることを知らなければ土蔵へ戻りやしないでしょう。ところが一ツのカゴを置き忘れた以上は、それが不要であったことは確実ですが、金箱一ツでも小脇に抱えて持ち去るよりは背負いカゴに入れて逃げる方が楽でしょう。