Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ほしじょろう

星女郎

泉 鏡花

Leggi 星女郎 (ほしじょろう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 52.344 caratteri · 104 schermate

Aozora Bunko

しかし、煙にもならぬ人を見るにつけて、――あの坂の途中に、可厭な婆と二人居て手を掉ったことを思うと、ほとんど世を隔てた感がある。同時に、渠等怪しき輩が、ここにかかる犠牲のあるを知らせまいとして、我を拒んだと合点さるるにつけて、とこう言う内に、追って来て妨しょう。早く助けずば、と急心に赫となって、戦く膝を支いて、ぐい、と手を懸ける、とぐったりした腕が柔かに動いて、脇明を辷った手尖が胸へかかった処を、ずッと膝を入れて横抱きに抱き上げると、仰向けに綿を載せた、胸がふっくりと咽喉が白い。カチリと音して、櫛が鬼の面に触ったので……慌てて、かなぐり取って、見当も附けず、どん、と背後へ投った。

「山伏め、何を言う!」

十六

「いや、もう、先方が婦人にもいたせ、男子にもいたせ、人間でさえありますれば、手前は正のもの鬼でござる。――狼が法衣より始末が悪い。世間では人の皮着た畜生と申すが、鬼の面を被った山伏は、さて早や申訳がない。」

御堂の屋根を蔽い包んだ、杉の樹立の、廂を籠めた影が射す、炉の灰も薄蒼う、茶を煮る火の色の※と冴えて、埃は見えぬが、休息所の古畳。