Classici giapponesi con furigana
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つきよのかくれんぼ
月夜のかくれんぼ
槙本 楠郎
Leggi 月夜のかくれんぼ (つきよのかくれんぼ) di 槙本 楠郎 (まきもとくすろう) in giapponese con furigana. JLPT N4. Tocca una parola per il significato.
N4 · base · kanji e kana moderni · 3140 caratteri · 7 schermate
すると、あごの下の赤いものは、おじぞうさんのよだれかけだ、とはっきりわかりました。
(あッ、おじぞうさんだ。いいなの花月夜なので、おじぞうさんも、ぼくたちのかくれんぼの、なかまいりをしてるんだな?……)
そう思ったとたんに、その人かげはなの花ばたけの中にしゃがみこんで、見えなくなってしまいました。小さい鬼は、すぐそのばしょにいって見ましたが、そこにはだれもいませんでした。
(ふしぎだ……きつねか、たぬき……だったかな?)
きゅうにさびしくなり、すこしこわくなってきた鬼は、もうまえへ進んでいく気になれず、さびしさをうちけすように、大きなこえで、「もう、いいかいッたら、もう、いいかい?……」を、くりかえしながら、もとの道ばたへ出てきました。と、ふしぎにもそこには、いつものように赤いよだれかけをかけた石のおじぞうさんが、月の光をあびて、しずかにつっ立っていました。それはこわくない、見れば見るほどやさしいかおのおじぞうさまでした。
空には、えひがさのようなおぼろ月がうかび、きえかかったにじのような月のかさが、大きくできていました。小さい鬼は、すっかりあんしんして、こころがおちつき、げんきのいいこえで、またなの花ばたけによびかけました。