Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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きそがわ

木曾川

北原 白秋

Leggi 木曾川 (きそがわ) di 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.659 caratteri · 52 schermate

Aozora Bunko

一行の誰彼が哄笑して、やんややんやと背後から押しあげている。隆太郎は嬉々として声を立てる。やっと上ったところで、半ズボンの両脚を前へつるつるつるである。父の私も前廻りして手をうって囃し立てる。

昔と今と、変れば変るものだと、私は思う。そうだ、あの頃はまだ日本ラインという名すらさして知られてなかったのだ。

「日本ラインという名称は感心しないね、卑下と追従と生ハイカラは止してもらいたいな。毛唐がライン川をドイツの木曾川とも蘇川峡とも呼ばないかぎりはね。お恥かしいじゃないか」

「そうですとも、日本は日本で、ここは木曾川でいいはずなんで」

木曾川橋畔の雀のお宿の主人野田素峰子が直と私に和した。

「みんながよくそういいますで」

私たちはいつのまにか、城の正面の柵内にはいりつつあった、軽い足どりで。

浴衣に袴の、白扇を持った痩せ形の老人が謹厳に私達を迎えた。役場から見えていたのである。

旧記に観ると、この犬山の城は、永享の末に斯波氏の家臣織田氏がこの地を領し、斯波満桓が初めて築いたとある。斯波氏が滅びてから織田、徳川の一族が拠って武威を張った。小牧山合戦の際には秀吉も入城したことがあったというのだが、天下が家康に帰してからは、尾州侯の家老成瀬隼人が封ぜられ、以来明治維新まで連綿として同家九代の居城として光った。