Classici giapponesi con furigana
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むらいちょうあんないれのからかさ
村井長庵記名の傘
国枝 史郎
Leggi 村井長庵記名の傘 (むらいちょうあんないれのからかさ) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7794 caratteri · 16 schermate
「それでも器用に投げ出したね。命冥加の坊主だよ」
途端に、人影バラバラと物の影から現われたが、
「姐御、駕籠に召しましょう」
ズラリ駕籠を取り巻いた。十五六人の同勢である。
「姐御はお止し、太夫さんだよ」
云い捨て駕籠へポンと乗る。宙に浮く女駕籠。サッサッサッと足並を揃え、深夜の町を掠めるがように、北を指して消えて行く。
記名の傘が死骸の側に、忘れてあったという所から、浪人藤掛道十郎が下手人として認められ、牢問い拷問の劇しさに、牢死したのはその後の事で、それについても物語があり、不思議な花魁泥棒が、十兵衛の娘お種を助け、長庵の悪事を剖くという、義血侠血の物語もあるが、後日を待って語ることとしよう。
とまれ強悪の村井長庵がものした金を又ものされ、手出しもならず口を開き、茫然立ったという所に、この物語の興味はあろうか。