Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
とうきょうじんのだらくじだい
東京人の堕落時代
杉山 萠円
Leggi 東京人の堕落時代 (とうきょうじんのだらくじだい) di 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 123.226 caratteri · 247 schermate
と思っている矢先へ手紙が届く。
「女の癖にぶしつけなと思召すかも知れませんが、ほかにこの苦しみを洩らす道が一つもありませんから……」
「只愛する……というお言葉だけで妾は……」
「こんな事を申し上げましたからには、妾はもうあなたにお眼にかかられませぬ。お眼にかかれば、この悩みがいよいよ堪えられなくなるばかりで御座いますから……ああ神様……」
とか何とか書いてある。
本当にする少年は本当にする。そうしていろいろ悩み始める。
こうしておいて、早いので二三日、長いので一二週間の後、如何にも偶然のように電車の中で逢う。但、少年の学校の帰りがけでなければならぬ。
この時が成功不成功の分れ目だそうで、又一番六ヶしい技巧を要するのだそうな。
……真赤になって、うつむいて、ハンケチを顔に当てたり、一しずくホロリと落したりするのだそうな。
相手の様子に依っては、慌てて降りる風をする。それを見て相手も立ち上れば、もうこっちのものだという。
さもない時は少年の降りる処で降りて、叮嚀にお辞儀をして、その少年が帰って行くのをいつまでも立って見送る。
……先へ行き得るのはないという。