Classici giapponesi con furigana
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りゅうきでん
柳毅伝
田中 貢太郎
Leggi 柳毅伝 (りゅうきでん) di 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4254 caratteri · 9 schermate
毅はそれから一月あまりかかって故郷に帰ったが、自分の家へ行李を解くなり旅の疲労も癒さずに洞庭へ行って、女に教えられたように洞庭湖の縁を南へ行った。葉がくれに黄いろな実の見える大きな橘の木がすぐ見つかった。毅はこれだなと思ったので、帯を解いて橘の幹を三度叩いた。そして、終ってその眼を水の方へやったところで、一人の武士が水の中から出てきた。武士は毅の前へ来て拝をした。
「貴客は何方からいらっしゃいました」
毅はこんな者に真箇のことは言われないと思ったのででたらめを言った。
「大王に拝謁するために来たのです」
「では、お供をいたしましょう」
武士は前に立って歩いて行ったが、水際に出ると毅を見返った。
「すこしの間、眼をつむってくださいますように、そうするとすぐ行けますから」
毅は武士の言うとおり眼を閉じた。毅の体は自然と動きだした。
「ここでございます」
毅は眼を開けた。そこには宮殿の楼閣が参差と列っていて、その間には珍しい木や草が花をつけていた。すこし行くと大きな殿堂がきた。それは白壁の柱で、砌に青玉を敷き、牀には珊瑚を用いてあった。
「ここでお待ちくださいますように」